今日の食事がこの子の一生をつくる
あたらしい家族をお迎えした皆様に、是非ともお伝えしたいコト。
それは毎日の健康維持だけでなく、著しい変化がある、成長期を支える食事についてです。
なるべく健康を維持して長生きしてほしいなぁと思っています。子ねこのうちに何か気を付けてあげることはありますか?
人間と同じように、猫にとっても成長期はとっても大切です。
食べたもので体は作られていきます。家族を思い、食事を用意するお母さんやお父さんの気持ちになって、ご一読いただけましたら幸いです。
成長期は2段階に分けて考える
子猫用フードがあることをご存じのペットオーナーさんは多いと思いますが、成長期を2段階にわけられることはあまり意識されていません。
生後4か月までは成長前期で、特に急激に成長し、それ以降の成長後期は成猫のサイズまでゆるやかに成長します。
成猫用のフードと子猫用フードの違い
急な事情で飼うことになった、先住猫のフードがある、様々な理由で成猫用フードを食べている子猫はなんと子猫全体の70%もいます。ですが、どうか「子猫用」のフードを与えてください。
成猫の栄養ニーズと子猫の栄養ニーズは異なります。成猫用フードの1食分では育ち盛りの子猫が1食分に必要な栄養ニーズを満たすことはできません。また、子猫は体が小さくたくさん食べることができませんから、成猫用のフードを多く与えればいいというものでもありません。下記は成猫用フードを100とした場合の子猫の栄養要求の割合です。子猫は成猫の栄養要求よりも多い量の栄養素を欲していることがわかると思います。

うちの子は成長前期?後期?
でも、うちの子が成長前期・後期どちらなのかよくわからないんです。
成長段階がわからない場合、おくちをチェックしてみてください。
奥歯が生えてきた=成長後期フードの開始
となります。
なぜ成長前期と後期にわけるのか
- 成長前期
-
- 骨格・筋肉のほか、ありとあらゆる部分が同時に急激に成長する
- 体の成長に加えて、視覚・嗅覚・聴覚もどんどん成長する
- カロリーが多く必要だが、体が小さくたくさん食べられない
- 柔らかい食感のフード(生後4か月まで乳歯を維持する)
- 母親からの移行抗体が徐々に減少するため、体調について特に注意が必要
- デンプンの特に消化が苦手(成猫の30%程度しか消化ができない)
- 成長後期
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- 成猫のサイズまでゆるやかに成長する。
- ますます筋肉量が増加する
フードの切り替えは、健康な状態で愛猫が長生きするための第一歩
カロリーは成長前期では多く必要ですが、成長後期はやや控えめにする必要があります。成長後期からは、成長がゆるやかになるため、同じカロリーの食事を与えたままだと太りやすくなってしまうからです。日本の愛猫のうち3頭に1頭は肥満または太り気味と言われています。成猫時の体の大きさに関わらず、肥満は様々な病気のリスクや関節への負担を増やす原因になります。
同様に、子猫から成猫、成猫から高齢猫に切り替わるタイミングで、徐々にフードの切り替えを行っていきましょう。
単なるカロリー量だけでなく、ミネラルやたんぱく質の割合など年齢によって食事の栄養バランスを変える=フードを切り替えることは、健康な状態で愛猫が長生きするための第一歩だといえます。
成長期を通してサポートしたいこと
- 健康な免疫
- 子猫は免疫が十分に発達していないため、自分で自分の体を守る力が強くありません。栄養の面からも免疫力のサポートをする必要があります。
また、環境が変わってすぐはストレスを受けやすい状態でもあります。
こんな栄養でサポート! ※カーソルをあてると詳細が表示されます
βカロテン 細胞性免疫と
液性免疫(抗体産生)を両方活性化 抗酸化成分 抗酸化成分により自然免疫と
ワクチンへの反応をサポート βグルカン 自然免疫と、適応免疫を
両方増強することが知られている - 脳の発達
- 成長期はありとあらゆる新しいことに触れ、学びの多い時期です。この時期には、猫が持つ優れたバランス感覚や視覚、認知能力も目まぐるしく発達していきます。健康的な網膜や脳の発達をサポートして上げる必要があります。
こんな栄養でサポート! ※カーソルをあてると詳細が表示されます
DHA 認知機能や網膜の発達・
トレーニングのサポート 消化のよいたんぱく質 健康な脳の発達の
基礎となる - 腸内環境
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言わずもがな、こねこの消化器系はとてもデリケートですが、腸内環境を維持することは、単なる「おなかの健康」にとどまりません。栄養を取り込むための消化機能や免疫機能の維持は、健康に暮らし、成長するうえで非常に大切です。
こんな栄養でサポート! ※カーソルをあてると詳細が表示されます
プレバイオティクス腸内細菌叢の健康的な
バランスを促進する 消化のよいたんぱく質必要なタンパク質を
効率的に取り込むため ビートパルプ(食物繊維)消化器の健康サポート
※ビートパルプは可溶性繊維と
不溶性繊維をバランスよく含む
甜菜由来の食物繊維
子犬と子猫の免疫のおはなし- for dog&cat
カルシウムは適切な量を与えましょう
成長期の子猫にとってカルシウムは大切なものですが、与えれば与えるだけ良いというものではありません。
過剰なカルシウムは骨格成熟の遅延や重度の骨関節疾患につながった事例があり、健全な骨格形成に悪影響を及ぼす場合があります。また、尿路結石症のリスクにもなります。しかし、カルシウムが不足していても健康な骨格の発育に影響が出てしまいますので、適正な量に調整されたフードを与えることが必要です。
よりよい将来のためのフード選び
いかがでしたか?ここまでお読みいただき、ありがとうございます。
よろしければ、下記のチャートをお試しください。
猫種別フードのご案内
フィーライン・ブリード・ニュートリションシリーズは、フードに含まれる栄養素やそのバランス、キブル(粒)の形にいたるまで、すべてその猫種のためだけに考えられた総合栄養食です。
気になるフードをお試し!
成長前期のためのお試しセット
成長後期のためのお試しセット
ねこちゃんには様々な食性があります
ねこには様々な食性がありますが、食事の環境も食性に関わる要素のひとつです。あるフードを食べているときに嫌なことがあった場合、それは経験としてねこちゃんの記憶に残ってしまい、「食べない」原因になる可能性があります。子猫時期の食事は特に落ち着いて食事ができるような環境を用意してあげてください。ねこちゃんの食性について、詳しくは なぜ今ウェットフードなの?- for CAT のページで解説しています。お時間がありましたら、是非ご一読ください。
食性は要素の一つとして存在しますが、子猫の時期は1食1食の重みが大きいことはお判りいただけていると思います。食べなくて心配な場合はかかりつけの獣医さんに相談してくださいね。














